硬貨がなくなるのは世界の傾向?

エジプトの1ポンド硬貨を見たことはありますか?

中心にトゥトアンクアメン(ツタンカーメン)の黄金マスクの浮き彫りのなされた金色の円があり、その周りをぐるりと銀色の縁が巡らされ、かなり凝った造りです。

厚みも重みもあり、安い金額を表す硬貨とは思えないものです。

今回、エジプトから帰ってきたスタッフが、もうエジプトでは1ポンド硬貨を作らなくなったと言っていました。

然もありなん。

日本の1円硬貨も1000円札を造りより経費がかかるそうですが、硬貨を作るのは割が合わないのでしょう。

カナダ帰りの友人が、1セントがなくなり、端数が1,2セントの場合は切り捨て、3から7セントなら5セント、8,9セントなら10セントに繰り上げと、慣れるまでちょっと戸惑いそうな状態だったそうです(調べたら2013年からのようです)。

インフレが進んでいけば、最下位の通貨単位がなくなることはままあります。昔は日本にも「銭」が「円」の下にありましたが、今では株価や為替で聞くだけですよね。

そのうちカナダでは「セント」が廃され「ドル」だけになってしまうのでしょうか?

同じく、エジプトでは「ポンド(エジプト人的には「ギニー」)」の下に「ピアストル(エジプト人的には「エルシュ」または「サア」)」という通貨単位があるのですが、これはすでにかなり影が薄くなっています。

かつてマルコ・ポーロが紙幣を持ち帰ったとき、燃えたり破けるような紙幣など当てにならない、金貨や銀貨でなく紙で出来た紙幣など、本物かどうか分からない、というような反応をされたと言われています。

当時ヨーロッパでは紙幣は用いられていなかったようで、素材自体に価値がある金貨や銀貨でなければ信用できなかったとしてもしょうがないことなのかも知れませんね。

これから先、経費との釣り合いやインフレが進んでいけば、「硬貨」はゲームでしか見たことがない世代が生まれる日も来るかも知れませんね。

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