仕事柄、古代エジプト人が残したヒエログリフの文章を英訳したものを頻繁に和訳するのですが、古い報告書や書物になればなるほど、古めかしい古語を使って訳してあります。
いわゆる「汝」や「そなた」的なところから日本語にすれば「いとおかし」的な古文としか言いようのない英訳文になっているのです。
英語を日本語に直すだけでなく、英語の古文を現代の英語の文語に直してから日本語に直すのは本当に骨が折れます。厳密にはきちんとした現代文に直しはしないのですが、それでも手間が普通の英文よりかかってしまいます。
古代の人が書いた文章だからと自分たちの古文で用いる言葉で書く必要ってあるのでしょうか?
当時の人々にとって墓や神殿に残した文章は確かにかしこまった文語体であったであろうとは思いますが、古語調であったと考えるのは、よく考えたらおかしな話だと思うのです。
さすがに砕けた口語体で書かれたものは日記や詩などぐらいだと思うのですが、だからといって当時の人々にとっては現代語だったものをわざと古語体で訳すのはやっぱりやり過ぎだと思うのです。
最近の研究書などでは、新しく見つかった文書を英訳するときにわざとらしい古語体を用いたものはほとんどありません。
きっと海外の研究者たちも私と同意見に違いない!と、勝手に思っています。
皆さんはどう思いますか?
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