いつの間にか復活していたザヒ・ハワス氏ですが、相変わらず吠えまくり。
10月の始めに、アメリカのオハイオ州にあるToledo美術館が財政難のため、クリスティーズのオークションで所蔵物を競売にかけることを発表。ローマやエジプト、キプロスから出土した貴重な遺物68点を120万ドルで売却を希望してるようです。
これに噛みつき吠えまくっているのがザヒ・ハワス氏です。
美術館に抗議するだけでは飽き足らず、ユネスコやアメリカ政府、国際的に有名な博物館に手紙を送り、Toledo美術館を国際博物館会議(ICOM)から外すよう求めています。
ユネスコまで巻き込んでの大騒ぎになり始めたようですが、背に腹は替えられない美術館としては売却を取りやめる予定はないようです。
ザヒ・ハワス氏は以前も世界の名だたる博物館から有名なエジプトの遺物(大英博物館のロゼッタ・ストーンやトリノ博物館のネフェルタリの胸像など)をエジプトへ返還するよう要求したこともありました。
以前はそれぞれの博物館がきちんと管理・展示していたこともあり、実現する見込みは全くなかったですし、実際に無視されたようです。
ただ今回は、世界の宝を個人蔵にすることで、より多くの人々と共有できなくなることは人類にとって悲劇である、という論調のようで、これには私も賛成します。
とはいえ、売却しなければいずれ美術館が廃館となり、所蔵物がばらばらになり、もっと沢山の遺物が公共の場から個人蔵や行方不明になるかも知れないことを思うと、難しい問題だと思います。
否を唱えるのであれば、実現可能な他の解決法や選択肢も提案しなければ、ただの遠吠えとして無視されるのではないでしょうか。
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