特別講演会「現代のピラミッドを創るー大エジプト博物館(GEM)の挑戦」の報告1

タレック・タウフィクGEM館長、カーレド・エル・アナニ考古大臣、銭谷眞美東京国立博物館館長
タレック・タウフィクGEM館長、カーレド・エル・アナニ考古大臣、銭谷眞美東京国立博物館館長

行ってきました!

近来もっとも中身の濃い講演会でした。

そこで今回は何回かに分けて内容を紹介したいと思います。

写真は東京国立博物館およびGEMの交流・協力に関する覚書署名式の模様です。

中央の男性はカーレド・エル・アナニ考古大臣、大臣の左に銭谷眞美東京国立博物館館長、右にタレック・タウフィクGEM館長です。

日本語、エジプト語、英語の覚書がそれぞれ2組づつ用意され、それぞれサインをしたのち、それぞれ1さつずつ計3冊をそれぞれが受領しました。

東京国立博物館は今まで中国や韓国などアジアの博物館と同じような内容の覚書を交わしてきました。

アジア以外では今回のGEMが初めてとなります。

東京国立博物館はGEMへ博物館運営や展示方法の分野で大きく協力することになっています。

今後、GEMの展示物が東京国立博物館で特別展を組むこともあるそうで、今から本当に楽しみですね!

GEMには現在修復に回っていたり展示場所が足りなくて展示されていない分も含め、トゥトアンクアメン(ツタンカーメン)の遺物を全点展示することになっています。

黄金マスクも最終的にはカイロ博物館からGEMに移動することになります。

余裕のある展示となり、よりじっくりと遺物を見て回ることが出来るようになるようです。

 

今回の講演会は全編でスライドが多用されていてわかりやすかったのですが、一つだけ残念なことがありました。

スライドに映し出された図の解説などはJICAの発表分以外、フランス語とエジプト語だけだったことです。

英語ならまだ読めるのですが、フランス語とエジプト語ではさっぱりでした。

もともとエジプトのエリート層はフランス寄りで、推敲の甘い英文ではフランス語が混じったりすることがよくあります。

ムハンマド・アリの時代に近代化を進めるため多くの知識人や将来有望な若者たちをヨーロッパに派遣したのですが、なかでもフランスは多く派遣されました。

地方では英語よりフランス語が通じるところもありますし。

 

それでも講演会のスライドはせめて英語にしてほしいかったです。

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