幼児教育問題、エジプト版

日本で幼児教育というと、筆頭に英会話や英語がきますが、エジプトではスポーツが盛んなようです。

ある程度の生活水準の家庭では、子どもたちをせっせとスポーツ教室に通わせています。

リトミックのような軽いものではなく、いくつかのスポーツを学ばせてその中でも才能のありそうなものを続けさせる、という感じです。

ただ、これはエジプトでも問題になっているようです。

小児科医も幼いうちから一つのスポーツを続けることに警告を発しているほどです。

まだまだ全身が出来ていないほどの幼児の時代からのスポーツ教室通いによる弊害が指摘されているのです。

 

外国語に関しては、観光大国であることもあり、ある程度の家庭であればアメリカン・スクールに小学校から入れますし、貧しい家庭であっても観光客相手に片言で英語やフランス語、ドイツ語などを話すようになります。

私が見てきた感じでは、働く青少年たちはみな、貪欲に学び、上昇志向のある子たちばかりでした。

といっても、必死さはあまりなく、どちらかというと尋ねる機会があったら逃さず一度訊いたことはその場で吸収しようという感じでした。そして覚えるのが本当に早い!

それゆえ、日本のように英会話や英語の教室に通わせる家庭はほとんどないようです。

 

幼いうちに言語やスポーツを学ばせることで大人になってから学ぶより楽により高みに到達できるように、という親心なのでしょう。

実際、習得するのにある程度の年数が必要なものもあるでしょう。

だからといって、あまりに早い時期に一つに絞ることは、子どもたちの可能性と才能を却って狭めているようにも感じます。

まずは基本的な躾と集団での遊びや学びを身につけさせ、その子が興味を持ったものを延ばしていくのが正しい順序のように思います。

本当に才能があり、本当に極めたいという意志があれば、遅すぎることはないと、私は思います。

本人に才能があるのと、本人が極めたいことが違うのなら、私は迷わず本人の極めたい方へ後押ししたいと思います。

 

もちろん、これはある程度生活が保障された平和な場所で暮らしているからいえることなんですが。

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