エジプトのカレンダー事情

現代のエジプト人の一般家庭では、だいたい日めくりのカレンダーを用います。

これが、エジプトらしくて面白いんです。

これは2001年の11月12日のカレンダーです。

まず、一番上の部分には英語とアラビア語で月と日にち、曜日が書かれています。

下の表の左側(下に小さくTABAと書かれている側)のマスには上から「3日、ハトゥール(ハトホル)月、コプト暦1718年」、反対側のマスには上から「2001年ミラディア(西暦)」「1422年ヒグレイヤ(ヒジュラ暦、イスラーム暦)」と書いてあります。

つまりエジプトでは「2001年11月12日」を3通りに表現できることになります。

 

ちなみにコプト暦の月の名前は古代エジプトの神々の名前を取ったものになります。ハトホルはイシスに次いで大変人気のあった女神です。ご存じの方も多いのではないかと思います。

真ん中の表は1日5回行わなくてはならないムスリムの礼拜の時間と日の出の時間を、主要5都市それぞれに分けて載せてあるのです。緯度によって日の出の時間が変わるので、それに併せて行われる5回の礼拜の時間もその人がいる場所によって変わるからです。

 

コプト語を読み書きできる人はほとんどいませんが、こうして一般家庭で用いられるカレンダーに載せられるほど、まだまだ人々の暮らしの中に息づいているということでしょう。

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