モハメド・アリ・ラシュワンは、おそらくオリンピック柔道というとエジプトではほぼ必ず名前の挙がる人物でしょう。
1984年のロサンゼルス・オリンピック、柔道男子無差別級決勝戦で、山下泰裕氏と対戦し、負傷していた右足を攻撃せずに敗退し、山下氏が金、ラシュワン氏が銀をとり、表彰台に上る山下氏に手を貸した、と、「武士道」の見本のように言われています。
実際には右足も攻撃していた、と、近年山下氏が語っていいるようですが、それがむしろスポーツマンシップにのっとっていた、ともおっしゃっているようです。
2005年には世界選手権がカイロで開催されたこともあり、山下氏がわざわざエジプトに行って対話集会を開き、約300人のエジプト人の子どもたちに稽古をつけたそうです。
ラシュワン氏と山下氏が小さなエジプト人の子どもたちと記念写真をとったものを見たことがあります。
実際、オリンピックの後、ラシュワン氏はエジプトで柔道道場を開き、多くの後進を育てています。
また、北京オリンピックでは国際柔道審判員として参加もしていました。
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