動物話あれこれ・2

カイロやルクソール、アスワンなどの多くの都市に大きな市場があります。

メインの広場から縦横無尽に蜘蛛の網のようにいりくんだ細道が伸びています。

賑やかな商店の並びから一歩中に入ればひんやりとした細い路地。

そしてそんな路地には、必ず野良猫がいます。

日本で見かける野良猫は丸々としてつやつやした毛並みのものが多いですが、エジプトの野良猫はやせ細って毛並みもボロボロのこが多いです。

魚屋さんのおこぼれを狙ったりしているこもいます。

 

市場には肉屋さんがたくさんあります。

日本の肉屋さんとの一番の違いは店先でしょうか?

しっぽだけ残して皮をはいだ丸々一頭の牛が店頭の軒下にぶら下がっていたり、

小枝などを組んで作った粗雑な籠に何羽ものニワトリが入っていたり……。

そうなんです。

エジプトには日本のスーパーのようなパック入りの肉なんてまずないんです。

牛のしっぽが残してあるのは、それが牛肉であることを明らかにするためです。

ニワトリは血抜きしたのち、主婦が自ら1羽1羽を台所でさばくのです。

パック入りの肉になれた日本人にはちょっとつらいものがあります。

でもパック入りでもそうでなくとも、命をいただいているのは一緒なんですよね。

つい、忘れがちですが。

 

アビュドスやシーワ・オアシスなどの田舎ではヤギの群れやヒツジの群れをつれた子どもたちを見かけます。

エジプト人にとっては、ヤギは賢くヒツジはおろか、ということでヒツジの群れにもヤギを1、2匹混ぜているようです。

牧羊犬ならぬ牧羊ヤギ、ということでしょうか。

 

イヌは沙漠の野良犬ぐらいしか見たことがありません。

町中にもあまりいなかったように思います。

 

私が猫派なので、猫にばかり目が行ってしまっていただけかも知れませんが。

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