ファラオの名前あれこれ・2

古代エジプトのファラオは5種類の称号と名前を持っていました。

また、それぞれの名前を表すカルトゥーシュの中にさらに修辞が入ることがあります。

トゥトアンクアメンはTut-ankh-Amen heka-Iunu-shemauと書かれる場合があります(「アメン神の生ける似姿、ヘリオポリスと上エジプトの支配者」という意味になります)。

アメンヘテプやラメセスなど、同じ名前のファラオなのに違う人物であったと区別できるのはこの為です。

また、王名は2つ連なって書かれることもよくあります。

その組み合わせで、同じ名前のファラオでも別人だと区別できるのです。

たとえばラメセス2世はUser-maat-Ra Setep-en-Ra、Ra-mes-su Meri-Amen(ウセルマアトラー・セテプエンラー、ラメセス・メリィアメン「ラーの真理は力強い・ラーに選ばれし者、ラーが彼を生んだ・アメン神が愛する」)、ラメセス3世はUser-maat-Ra Meri-Amen、Ra-mes-su Heka-Iunu(ウセルマアトラー・メリィアメン、ラメセス・ヘカァイウヌウ「ラーの真理は力強い アメン神が愛する、ラーが彼を生んだ ヘリオポリスの支配者」)となります。

ラメセス2世の治世にあやかりたいと約120年後に即位したラメセス3世が自ら似た名前を選んだと言われています。

新王国末期の王たちの多くが同じように考えたのでしょう、ラメセスはこの後11世まで続きました。

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